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目覚める日本

◆『目覚める日本 (Voice select)

昨今の世界的な経済危機や、それに対処すべき日本のあり方について共感することの多い本であった。

まずこの金融危機をどう捉えるべきなのか。それは米国の議論でもいわれるように「フィロソフィカル・シフト(哲学的転換)」の問題でもあるという。ミルトン・フリードマン流の新自由主義・市場原理主義が破綻し、大きな転換が迫られるほどの根本的な危機であるとの認識だ。新自由主義・市場原理主義は歴史的な使命を終えたというのである。それにともない、日本でここ十年ほどに行われてきた「改革」も、いまこそ問い直すときが来た。米国的な市場中心主義は結局、目先の利益、株式市場での「上がった、下がった」でしか評価されないため、経済が活性化するどころか、地道な企業活動がおろそかにされ、経済が虚業化、空洞化してしまう。以上のような議論は、最近多くの論者にも見られるところであり、私も共感する。

今後は、米国流の「小さな政府」を志向した「構造改革」は撤回し、また戦後民主主義教育によって刷り込まれた米国流の個人主義を放棄、伝統的な集団主義に回帰すべきだ、というのが著者の主張である。たとえば「会社」という共同体、終身雇用、年功序列は戦後につくられたという論者もいるが、著者によれば、それらは伝統的な共同体(村や藩)の価値観を引き継いでいたのだ。米国流の市場中心主義や個人主義は、日本の共同体的な価値観には合わない。また政治としては、「小さな政府」を是とするのではなく、行政府の介入と所得再配分などを是とする社会民主主義的な政策こそ、今後復活すべきだ、と著者はいう。

今後の日本に社会民主主義的な政策が有効といえるかどうかは安易には結論できないが、アメリカ経済がメルトダウンし、世界の経済システムそのものが再編を迫られている今こそ、日本はアメリカ流の経済モデルから脱却すべきときなのだろう。その構造転換がどうような方向をめざすべきかは難しい問題だが、少なくとも失墜したアメリカ流の市場中心主義ではないことだけは確かなようだ。

日本の政局について著者は、日本の保守政治はいま、政党の枠を超えて三つの極に収斂していると捉える。一つは、小泉純一郎、小池百合子、前原誠司など、アメリカ的な市場原理を信奉する新自由主義派。二つは、加藤紘一、山崎拓などの親中リベラル派。三つ目は、アメリカ、中国どちらにも頼らず、日本の主権と伝統を重んじる安倍晋三、麻生太郎、中川昭一など。この三つ目を支持するのは草の根の保守層であり、著者もこの立場を支持するようだ。p98 ただ、麻生太郎にしても中川昭一にしても今、渦中の人であり、指導力を発揮していない。信頼するにたる保守政治家の出現が待たれるところである。この本では、第4章『「平沼新党」勝負のとき』として衆議院議員(無所属)・平沼赳夫との対談が掲載されており、彼を期待するにたる真の保守政治家と推奨している。

平沼赳夫という政治家が、期待に値する政治家かどうかは分からない。可能性が高いのは、9月までに行われる衆議院選挙で民主党が勝つにしても、やがて上に述べられたような三つの極を中心に政界再編が行われるのではないだろうか。

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