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日本のアニメは何がすごいのか2

◆『日本のアニメは何がすごいのか 世界が惹かれた理由(祥伝社新書)

著者・津堅信之氏は、この本で日本のアニメのユニークさを、.蹈椒奪函Ε▲縫瓠↓▲好欹アニメ、K睨‐女アニメ、ぅ筌鵐哀▲瀬襯噺けアニメという視点から捉えていたことは、前回見た通りだ。今回は、そのそれぞれが日本の社会・文化的伝統とどのような関わりがあるかを見ていこう。

.蹈椒奪函Ε▲縫瓠邸邸屮謄ノ−アニミズム」

これは、このブログの中心テーマである日本文化のユニークさ8項目でいえば、

(1)「漁撈・狩猟・採集を基本とした縄文文化の記憶が、現代に至るまで消滅せず日本人の心や文化の基層として生き続けている」

に深く関係する。現代日本人の中に縄文的な心性が流れ込んでいるといっても、では、私たちの中の何が縄文的なのかいまひとつピンと来ない。しかし、私たち日本人の多くが、楽しんで読んだり見たりした作品の中にそれが表れているとすれば、これかと納得しやすいのではないか。

「テクノ−アニミズム」は、アン・アリスンが『菊とポケモン―グローバル化する日本の文化力』の中で使った言葉だ。この本で著者は、縄文時代とか縄文文化とかいう言葉はいっさい使っていない。しかし、鉄腕アトムなどを例にしながら、テクノ-アニミズムという言葉を使って現代日本のポップカルチャーのある一面を特徴づけている。アニミズムとはもちろん、巨石からアリに至るまであらゆるものに精霊が宿っていると感じる心のことだ。それがテクノロジーとどう関係するのか。

鉄腕アトムでは、たとえば警察車両が空飛ぶ犬の頭だったり、ロボットの形もイルカ、カニ、アリ、木まで何でもありだ。マンガ・アニメに代表される日本のファンタジー世界では、あらゆるものが境界を越えて入り混じっているが、その無制限な融合を可能にする鍵が、テクノロジーの力なのだ。メカと命あるものの結合によってテクノ-アニミズムが生まれる。

アトムそのものがテクノ-アニミズムのみごとな具体例だといってもよい。アトムはメカであると同時に、「心」をもった命とも感じられる。正義や理想のために喜んだり、悩んだり、悲しんだりするアトムの「心」に、私たちは感情移入してストーリーに胸を躍らせる。

手塚治虫によってアトムというロボットに「命」が吹き込まれた(アニメイトされた)が、アトム誕生の背後にある道は、かなたの縄文的アニミズムにまで続いている。アトムやドラえもん、初音ミクなどに見られるように、日本人はテクノロジーや機械と生命や人間との境界をあまり意識せず、アトムやドラエもんが人間的な感情を持つことに違和感を感じず、現実のアイドルのように初音ミクに熱狂する。

西欧に共通するキリスト教的な世界観では、人間が世界の中心であり、人間、生物、無生物は明確に区別されるが、日本人にはそういう意識があまりない。生命と無生命、人間と他の生き物を明確に区別しないアニミズム的文化が現代になお息づき、それが多かれ少なかれ作品に反映するから、アトムやドラエもんが生まれてくるのだろう。日本では、伝統的な精神性、霊性と、デジタル/バーチャル・メディアという現代が混合され、そこに新たな魅力が生み出されているのだ。

▲好欹アニメ‥‥「道」の重視

「長期間の放映を通じて、ひとりの主人公の成長を描く『大河ドラマ』的なドラマ構成」という日本アニメの特徴は、それだけ日本人が、野球やサッカーやバスケットボールやテニス、そして囲碁やクラッシク音楽やカルタなどの「修行」を通して人間が成長していく姿を見るのが好きだからだろう。(漫画やアニメが好きな人なら、上にあげたそれぞれのジャンルにどのような漫画・アニメが対応しているかすぐ思い浮かび、そこでどんな成長物語が展開したか懐かしく思い出すだろう。)

それらは、日本人にとってたんなるスポーツや娯楽ではない。野球であろうとサッカーであろうと囲碁であろうと、それぞれの道で厳しい修行を通して、達人の域に達する魂の修行の場だという捉え方をする。そういう文化的な伝統があるから、スポーツや囲碁やクラッシク音楽の「修行」を通して主人公が成長して行く過程を見るのが好きなのだ。そして「修行」を好む日本人の伝統は、禅の修行やその影響を受けた剣道や各種の芸道の修行という伝統につながっているだろう。さらには神道の伝統にまで連なっているかもしれない。

日本アニメと「道」との関係については、今回触れるのが初めてだが、追ってもっと詳しく考えてみたい。


K睨‐女アニメ‥‥母性社会日本
ぅ筌鵐哀▲瀬襯噺けアニメ‥‥子どもと大人の区別が曖昧な日本

については、次回に見ていくことにしたい。


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